血液検査で「カルシウムが高いと言われた」、「副甲状腺ホルモン(PTH)が高いと言われた」このような指摘を受けたことはありませんか?
それは副甲状腺機能亢進症が関係している可能性があります。副甲状腺機能亢進症とは、副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰に分泌されることで、体内のカルシウム代謝に異常をきたす病気です。近年は健康診断や他疾患の検査をきっかけに、無症状の段階で見つかることが増えています。
副甲状腺機能亢進症

血液検査で「カルシウムが高いと言われた」、「副甲状腺ホルモン(PTH)が高いと言われた」このような指摘を受けたことはありませんか?
それは副甲状腺機能亢進症が関係している可能性があります。副甲状腺機能亢進症とは、副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰に分泌されることで、体内のカルシウム代謝に異常をきたす病気です。近年は健康診断や他疾患の検査をきっかけに、無症状の段階で見つかることが増えています。
副甲状腺は、甲状腺の裏側に通常4つ存在する小さな臓器です。ここから分泌される副甲状腺ホルモン(PTH)は、
を調節し、血中カルシウム濃度を一定に保つ重要な役割を担っています。
副甲状腺機能亢進症は、PTHが過剰に分泌されることで、血中カルシウムが慢性的に高くなる状態です。この状態が続くと、骨・腎臓・心血管系など全身に影響を及ぼします。
最も多いタイプです。副甲状腺そのものに異常が生じ、自律的にPTHが過剰分泌されます。原因としては
などが知られています。
慢性腎臓病などにより、カルシウム・リン・ビタミンD代謝が乱れることで、二次的にPTHが上昇する病態です。この場合、治療の中心は原疾患の管理と内科的治療となります。
副甲状腺機能亢進症は、初期には自覚症状が乏しいことが多いのが特徴です。しかし、放置すると以下のような症状や合併症が現れます。
無症状でも、骨や腎臓の障害が進行していることがある点が重要です。
診断の基本は血液検査です。
これらを総合的に評価し、必要に応じて尿中カルシウム測定や画像検査(エコー、CT、シンチグラフィ)を行います。
※診断の際は、家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症(FHH)などの鑑別が重要とされています。
根治的治療は手術(副甲状腺摘出術)です。以下のような場合に手術が推奨または考慮されるとされています。
といった条件を満たす場合には、直ちに手術を行わず、専門医管理下で経過観察を行うことも認められています。これは「治療しない」のではなく、「将来の合併症を防ぐために慎重に見守る治療戦略」です。
腎性副甲状腺機能亢進症では、
などの内科的治療が基本となり、一定の条件を満たす場合に手術が検討されます。
副甲状腺機能亢進症は、血液検査で偶然見つかることの多い、見逃されやすい病気です。
しかし、適切に診断し、「手術が必要か」「経過観察が適切か」を専門的に判断することで、骨や腎臓への将来的な合併症を防ぐことが大切です。
当クリニックでは、最新の診療ガイドラインに基づき、一人ひとりに最適な治療方針をご提案しています。
Top